あなたは大丈夫?産後の骨盤を放置していると起こる5つのこととは?

出産を終えて赤ちゃんとの新しい生活が始まると、赤ちゃんのお世話で精一杯になり、母親は自分の体のケアを後回しにしがちです。そのため、産後は自身の体調の変化に気づかないことが多いかもしれません。

しかし、出産によって骨盤は大きな負担を受けており、それをそのまま放置することで、後々大きなトラブルを引き起こす可能性があります。

そこで今回の記事では、産後の骨盤を放置することで起こりうるリスクについてご紹介し、
さらには、懸念されるリスクへの対策方法や産後の骨盤矯正について、詳しく掘り下げていきたいと思います。

目次

産後の骨盤ケアの重要性

はじめに、産後の骨盤ケアがなぜ重要なのかということについて、ご説明いたします。

出産後、妊娠・出産に伴う負荷で骨盤が開き、ゆがんだ状態になります。
これを放置してしまうと、腰痛や股関節痛、体型の崩れ、姿勢の悪化などさまざまな不調を引き起こす可能性があります。

特に骨盤周辺の筋肉や関節に負担がかかり、日常生活に支障をきたすリスクがあります。
そのため、適切なケアを行い、早期に骨盤を元の状態に戻すことが、健康維持のためにも重要になります。

出産による体の変化

妊婦の体内では妊娠初期の頃になると、リラキシンというホルモンが分泌されます。

このリラキシンというホルモンは、以下のような役割を果たします。

・骨盤周りの関節や筋肉・靭帯を緩めて、分娩時に赤ちゃんが骨盤を通りやすくする
・お産の準備や、妊娠を維持させる

このリラキシンの作用によって骨盤が不安定になり、腰に痛みを引き起こす可能性があります。
さらには、骨盤周辺の靭帯が緩んで骨盤が広がりやすくなります。

これは出産に備えるための自然な現象ですが、産後も骨盤が不安定なままで長い期間放置してしまうと、体全体のバランスが崩れ、腰や股関節に大きな負担がかかってしまいます。

産後の骨盤矯正を放置すると起こるリスク

ここからは、本題である骨盤矯正を放置すると起こるリスクについて、以下の5つの例を詳しく見ていきます

慢性的な腰痛・股関節痛
姿勢や筋骨格の問題
骨盤底筋の機能不全
循環器の問題
美容・運動面の影響

慢性的な腰痛・股関節痛

先程体の変化でもお話したように、妊娠中はリラキシンというホルモンの影響を受けて骨盤周りの関節や靭帯が緩み、骨盤にずれが生じてきます。

分娩後も骨盤のずれが続き正常な位置に戻らないまま過ごすと、腰椎や股関節に不自然な負担がかかり、腰や股関節に慢性的な痛みが現れます。

結果として、腰痛や股関節痛が長引き、日常生活や育児に支障が生じることが少なくありません。
特に、抱っこや授乳といった腰や間接に負担がかかる姿勢が続くと、痛みが悪化する傾向にあります。

姿勢や筋骨格の問題

骨盤は身体の中心に位置し、上半身と下半身を支える重要な土台の役割を果たしています。
しかし骨盤が開いたままだと、骨盤の左右の位置が不均衡になり、正しい姿勢を保つことが難しくなってしまい、最終的には身体全体のバランスが崩れて姿勢が悪化します。

猫背や反り腰などが代表的で、これにより背骨や肩にも負担がかかってしまい、肩こりや首の痛みまで引き起こされるという悪循環に陥ってしまうこともあります。

こうした姿勢の崩れは、普段とは筋肉の使い方を変えてしまい、特定の筋肉や関節に過剰な負荷がかかります。
その結果、肩こりや腰痛など身体の不調をより一層悪化させてしまいます。

骨盤底筋の機能不全

骨盤底筋とは、骨盤の底部にある筋肉群で、膀胱や腸、子宮といった内臓を支える役割を担っています。
そのため、骨盤底筋は排尿や排便のコントロールに関与しており、また内臓を正しい位置に保つためにも重要な役割を担っている筋肉です。

しかし、出産時には骨盤底筋が大きな負担を受け、損傷したり伸びたりすることがあり、尿漏れや便秘といった問題が発生しやすくなります。

特に、産後の女性は骨盤底筋が弱まりやすいため、矯正を行わない場合、尿漏れや便秘、骨盤内の臓器(膀胱、子宮、直腸など)が本来の位置からずれて下がってしまう臓器脱などのトラブルが発生しやすくなります。

循環器の問題

妊娠中や妊娠後に、足のむくみ重だるさを感じたことがある方は多くいるのではないでしょうか。

これらの問題にも骨盤の歪みが関係しており、骨盤が歪むと血行が悪くなり、特に下半身の循環に問題が生じてしまうのです。
下半身の循環が悪くなることによって、足や足首がむくみやすくなり、重だるさを感じることが増えます。

また、むくみによって血液やリンパの流れが滞ることで代謝が低下し、体重が戻りにくくなることもあります。
産後のダイエットがなかなか進まないと感じる女性は、この循環の問題も原因の一つとして考えられるのではないでしょうか。

美容・運動面の影響

身体の中心に位置している骨盤の歪みは、体型の崩れに直結することがあります。特にお腹や腰回りの脂肪が落ちにくくなり、スタイルが戻りにくい原因となります。

また、骨盤底筋が損傷したり伸びてしまうことで内臓が下がり、この下がってきた内臓を支えるために皮下脂肪が増加することがあります。これにより、体型のお悩み箇所としてよく耳にする下腹部に脂肪がつき、ぽっこりとお腹が出てしまうこともあります。

さらに、骨盤は上半身と下半身を連動させる役割を果たしているため、歪みにより骨盤が正常に機能していないと、
筋肉のバランスが崩れて適切な動作やフォームが保てなくなったり、日常の動作や運動で体を効率的に動かせなくなる可能性がでてきます。

予防と矯正方法

産後の骨盤矯正や予防にはいくつかのアプローチがありますが、ここでは下記の3つをご紹介します。

・接骨院
・骨盤底筋トレーニング
・理学療法

接骨院への来院

接骨院は矯正方法の中でも、最もポピュラーな手段だと思われ、身体の不調で困ったときは真っ先に接骨院が思い浮かぶ人も多いのでははないでしょうか。

整骨院では、骨盤の歪みや位置のズレを改善するために手技療法やストレッチなどが行われ、骨盤を自然な形に戻します。また、骨盤矯正の施術は痛みの緩和や姿勢改善に役立ち、腰痛や肩こりなどの産後特有の症状も軽減します。

さらには、定期的に接骨院に通院することにより、骨盤の歪みを防ぐためのメンテナンスも行えるため、
接骨院での専門的なケアは、産後の骨盤矯正にはかなり効果的でしょう!

骨盤底筋トレーニング

骨盤底筋トレーニングは、出産によって弱くなった骨盤底筋を鍛えるためのエクササイズです。

先程、骨盤底筋の機能不全でもとり上げたように、膀胱や腸、子宮を支えている骨盤底筋の筋肉が弱まると、尿漏れや臓器脱のリスクが増します。

このようなトラブルを避けるため、骨盤底筋を強化して機能を回復させるためには、専門的なケアやエクササイズが不可欠なのですが、その代表的なトレーニングとしてケーゲル運動があります。

ケーゲル運動(骨盤底筋体操)とは、尿道、肛門や膣膀、子宮、腸などを支える骨盤底筋をギュッと閉めたり緩めたり、意識的に収縮および弛緩させる運動です。
ケーゲル運動の詳しいやり方は以下の通りです。

1.骨盤底筋を見つける
排尿を途中で止めるように筋肉を締める感覚を掴むことで、骨盤底筋を意識できます。

2.正しい姿勢
座ったり寝たりした状態で、リラックスして行います。

3.筋肉を締める
骨盤底筋を3〜5秒間締め、その後ゆっくりと緩めます。

4.繰り返し
これを10〜15回繰り返し、1日3回行います。

ケーゲル運動は比較的簡単に行えるトレーニングであるため、自宅でも継続して行うことができるでしょう。
こうして継続的に骨盤底筋トレーニングを行うことで、尿漏れの改善や骨盤周りの筋力強化に効果が期待できます。

理学療法

理学療法は、骨盤矯正を含む全身の筋肉や関節のバランスを整える治療法で、個々の体の状態に合わせたリハビリや運動療法が中心となります。

特に産後の女性では、骨盤周りの筋肉や靭帯が弱っているため、筋力の回復や柔軟性の向上が重要です。
そこで、骨盤の安定性を高めるために運動やストレッチを行い、腰痛や股関節痛の予防・改善を目指す必要性があります。
以下は、骨盤の安定性を高める運動やストレッチの具体的な例です。

・ブリッジ運動:仰向けでお尻を持ち上げ、体幹を強化します。
キャットカウ:四つん這いになり、息を吸ったり吐いたりすることで、背中を丸めたり反らしたりします。
骨盤回し:骨盤を円を描くようにくるくると回します。

他にも方法はありますが、これらの運動を続けることで、骨盤周りの筋肉を強化し、安定性を向上させることが期待できます。

まとめ

ここまで、産後の骨盤を放置していると起こるリスクや、予防・対処法についてお話してきました。
今回のまとめとして、骨盤を放置することで起こると考えられるリスクは以下の5つです。

慢性的な腰痛・股関節痛
姿勢や筋骨格の問題
骨盤底筋の機能不全
循環器の問題
美容・運動面の影響

また、これらの問題の予防と矯正方法として挙げられるのは、以下の3つです。

・接骨院
・骨盤底筋トレーニング
・理学療法

産後の身体はとてもデリケートで、骨盤や筋肉が特に影響を受けやすいため、早めのケアを行うことで
腰痛や股関節痛、姿勢の悪化を予防することができ、日常生活を快適に過ごせるようになるでしょう。

最後に、長原環七通り接骨院では皆さまの健康をサポートするため、肩こり、骨盤矯正、腰痛などに関する相談や治療を行っています。
身体の不調でお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください!

今回の記事はこれで以上となります。
最後までご覧いただきありがとうございました。

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