ストレートネック・長時間のデスクワークによる胸部出口症候群とは?

目次

胸部出口症候群とは

首の痛み 画像

胸部出口症候群は、頸部(首)から肩にかけての神経や血管が圧迫される状態を指します。胸椎や肋骨、鎖骨の間の狭い空間で、神経や血管が通過しているため、その部位での圧迫や狭窄が起こると症状が現れます。

胸部出口症候群は、特定の領域で神経や血管が圧迫される状態です。

圧迫の主な原因は、筋肉の緊張、外傷、筋肉の肥大、神経の変異、関節の変形、姿勢の問題等です。

胸部出口症候群になりやすい人

  • 重たい荷物を持つ
  • パソコン作業、デスクワークを長時間する
  • つり革をつかむことが多い
  • 交通事故などで首を痛めたことがある
  • ストレートネック・猫背・いかり肩がある

胸部出口症候群の症状は?

腕の痺れ 画像

胸部出口症候群は特定の領域で神経や血管が圧迫されることで、以下のような症状が現れます。

痺れ

腕を挙げるなどの動作で上肢にしびれや痛みが生じます。特に肩や腕、肩甲骨周囲に痛みが現れることがあります。

握力の低下

手の甲の骨の間がへこみ、手のひらの小指側のもりあがり(小指球筋)がやせてきます。その結果、手の握力が低下し、細かい動作がしにくくなります。

血行障害による色変化

鎖骨下動脈が圧迫されると、上肢の血行が悪くなり、腕が白っぽくなります。鎖骨下静脈が圧迫されると、手や腕の静脈血のもどりが悪くなり、青紫色になることがあります。

胸部出口症候群の改善方法

胸部出口症候群の改善には、生活習慣で意識することが大切です。効果的な方法が以下のような方法があります。

姿勢の改善

正しい姿勢を保つことで、胸郭や肩甲骨の位置を調整し、神経や血管の圧迫を軽減します。背筋を伸ばし、肩を後ろに引いて姿勢を矯正しましょう。

ストレッチと筋力トレーニング

胸郭周囲の筋肉の柔軟性を向上させ、筋力を増強することで症状を改善します。胸郭伸展や肩甲骨周囲のストレッチ、腕の筋力トレーニングなどが有効です。

物理療法

マッサージや温熱療法、電気刺激療法など、物理的な手法を使用して筋肉の緊張を緩和し、循環を促進します。これにより神経や血管の圧迫を軽減することができます。

姿勢矯正具の使用

特定の姿勢矯正具やテーピングを使用することで、正しい姿勢をサポートし、圧迫を軽減します。

効果的なストレッチ方法3選

胸部出口症候群の症状を緩和するためには、ストレッチを行うことが効果的です。以下にいくつかの効果的なストレッチを詳しく説明します。

ピーコックストレッチ

ピーコックストレッチ 画像
STEP1

床に座り、膝を曲げて座った状態で足を開きます。両手を床につき、手のひらを体の後ろに向けます。

STEP2

腰をゆっくりと起こし、胸を張りながら上体を後ろに倒します。

STEP3

肩や胸部に伸びを感じるまで保持し、数秒間静止します。元の姿勢に戻り、繰り返し行います。

ウォールアンドストレッチ

ウォール&ストレッチ 画像
STEP1

壁に向かって立ち、腕を肩の高さまで曲げます。肘をウォールに寄せ、手のひらを壁につけます。

STEP2

数秒間静止し、元の姿勢に戻ります。反対側も同様に行います。腕を後ろに伸ばし、肩甲骨周囲のストレッチを感じるまでゆっくりと前に曲げます。


ショルダーストレッチ

ショルダーストレッチ 画像
STEP1

背筋を伸ばし、立った状態で片手を胸の前で組みます。もう片方の手を使って、組んだ手の肘を引きながらゆっくりと引っ張ります。

STEP2

肩と上腕部に伸びを感じるまで保持し、数秒間静止します。両側で繰り返し行います。

以上のストレッチは、胸部出口の周囲の筋肉と組織を伸ばし、緊張を緩和することができます。ただし、症状の程度や個人の柔軟性に合わせて調整することが重要です。ストレッチを行う前にウォームアップをし、無理なく行いましょう。

効果的なマッサージ方法

肩の痛み 画像


胸部出口症候群の症状を緩和するために、マッサージは効果的な方法です。以下に、胸部出口症候群のマッサージ方法を詳しく説明します。

首・肩

首と肩の筋肉をほぐすことで、症状の緩和に役立ちます。まず、指を使って首の後ろから上方向にゆっくりと圧をかけながらマッサージします。次に、両手の親指を使って首の両側を押し上げるようにマッサージします。そして、両手の指を使って肩甲骨周辺の筋肉を揉みほぐします。

胸部

胸部の筋肉を伸ばすストレッチマッサージは、血液循環を促進し、緊張した筋肉を緩めるのに効果的です。胸を広げるように両手をクラスプし、胸を引き上げるように軽く引っ張ります。この状態で数秒間キープし、繰り返し行います。

上腕

上腕の筋肉をほぐすことで、肩や胸の緊張を緩和します。まず、片方の手で上腕を支えながら、もう一方の手の親指や指を使って上腕を揉みほぐします。力加減には注意し、痛みを感じない範囲で行いましょう。

肩甲骨周辺

肩甲骨周辺の筋肉をほぐすことで、胸部出口症候群の症状を軽減することができます。片方の手を胸の前に置き、もう一方の手の指や親指を使って肩甲骨周辺の筋肉を揉みほぐします。ゆっくりと丁寧に行い、痛みを感じる場合は強くなりすぎていないか確認しましょう。

マッサージを行う際には、自身の症状や体調に合わせて適度な力加減を心掛けましょう。

胸部出口症候群の予防方法

パソコン作業 画像

デスクワークや重い荷物を持つ事が多く、痛みやしびれを感じる場合軽度の症状であれば自身でケアすることで症状を改善でき、姿勢を正すことや手や肩の使い方に気遣う事が大切になります。以下で詳しく説明していきます。

正しい姿勢を保つ

まず、正しい姿勢を保つことは大切です。背筋を伸ばし、肩をリラックスさせながら、身体をバランスよく保ちましょう。前かがみや猫背の姿勢は、肩や腕に余分な負担をかける可能性があります。

適度な休息を取る

デスクワークや長時間の作業で疲労を感じたら、十分な休息をとりましょう。過労や筋肉の疲労は、症状を悪化させる可能性があります。適度な休息を取ることで、筋肉や神経の回復を促し、症状の軽減につながります。

日常で手や腕のしびれや痛みがでた時は、肩を少しすぼめた状態で安静にしましょう。これにより、胸部出口付近の圧力を軽減し、症状の緩和に役立ちます。

身体を温める

日頃のケアとしては、入浴や温かいタオルを使って、身体を温めることは血液循環を促進し、疲労回復や血流低下の改善に役立ちます。温めることにより筋肉や組織の柔軟性が高まり、症状の軽減に寄与します。

荷物の持ち方に注意

また日常生活での荷物の持ち方にも注意が必要です。重い荷物は腕や肩に負担をかける可能性があります。荷物を持つ際は、リュックサックを使用したり、荷物の重さを分散させるために両手で持つなど工夫しましょう。

以上の方法で胸部出口症候群の症状を軽減し、予防することができます。しかし、症状が重度である場合や持続する場合は、医師や専門家の診断と指導を受けることも大切です。

当院にぜひお任せください

日々の生活習慣やエクササイズすることで痛みの緩和や予防になります。

エクササイズや生活習慣の改善をしても症状がつらい時は、是非一度当院にご相談ください。それぞれのお悩みに合った治療法・施術のご提案をさせて頂きます。

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